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         いざという時の
       借り入れ金を減らすテクニック




   
本当に返せないそのときは!


   
 テレビや広告では、「お借入は計画的に!」といってるものの、設備投資だ、運転資金だと借りていたら、
    いつの間にか返済ができなくなっていた。
    という経験をお持ちの方は多いのではないでしょうか?


    ここですぐに「夜逃げだ!」とか「家が売られてしまうのでは?」と考えるのはチョット早計です。 

    確かに借金は、返すのが当然ですが、不意の事故や売上げの減少などで、予定していた収入がなくなっ
    てしまったような場合は、返せなくても無理はありません。

    ここでは、一番多いと思われる「事業資金を借りたが、予定以上の減収で返済が困難になったケ-ス」を
    取り上げて、「返せなくなってしまった場合の対策」~「今の借入金を減らす方法」を伝授いたします。




   行き詰まりの傾向 】


    このように返済に行き詰ってしまった場合には、何らかの「増収の計画」や「経費のリストラ」または、これ
    らの併用などで返済財源を確保するのが原則です。

    が、実際にはそうそう、即効性のある売上UPの計画などがあるわけではありません。

     となれば必要なのが、今現在キャッシュアウトしているお金をどれだけ抑えられるかということになります。

     そこで、いよいよ返済が厳しくなってきたという人にお勧めなのが、次の3つの方法です。

  

    Ⅰ リ・スケジュール


    一般の方の中には、「金融機関への返済は、何が何でも遅らせられない。」とか「商売ができなくなる」と
    考えこんでしまう人が結構います。

    確かに、最終的にどうしても支払いができなければ、そのようなこと(保証人への請求や自宅の売却)とい
    うこともありえます。

    しかし、通常、金融機関は以下のような理由から、いきなりそのよう直接的な行動を取りたがりません。


    【 保証人からの取立て 】

     「金融機関にとって、周囲に悪い評判が立つ」 
     「道義的にも、直接関係ない人間から取り立てるのは問題になりやすい」 
     「保証人がその金融機関のお客さんでもある場合には、これにより顧客を失うこととなる」


     【 強制競売 】

     「昨今の不動産の下落により、融資の全額を回収するのは非常に困難である」
     「手続きに多くの時間と費用がかかる」


     そして、厳しい経営状況の中で「返したいけど、返せない」という借主と、「たとえ時間はかかっても、でき
     れば本人から返してもらいたい」という金融機関の思惑をちょうど一致させたのが、冒頭にあげたリスケ
     ジュール(以下、リスケという)という手段なのです。



   リスケとはどんなことをするのか?

     リスケとは、何らかの理由により当初に約定で定められた通りの返済ができない場合に、緊急避難的に
     返済の条件を緩和してもらうことをいいます。

     一般的な方法としては、以下の3つのパターンがあります。

      ・ 返済期限を延長してもらう。(返済額の減額)
      ・ 一定の期間元金または利息の支払いを猶予してもらう。(元利金返済の棚上げ)
      ・ 両者の併用



   どんな場合にリスケをすべきか?

    リスケは、その企業の資産や業績によって異なるので、全てのケースに共通した最適なタイミングというの
    はありません。

    しかし、今後についても利益の増加が見込めず、換金できる資産も全くないというような状態から始めたの
    では、遅すぎるというのも事実です。

    一般的に、リスケをするためには、金融機関に今後の業績の改善を示すとともに、業績が回復するまでの期
    間について、返済額の変更(当然、減額)を了承してもらう必要があリます。

    従って、業績の回復の見込みが示せないような場合には、金融機関もこれをOKしません。

    また、状況によっては、これをチャンスと回収(貸し剥がし)にかかられてしまう危険もあります。

    ですから、もし、リスケを行なうには「まだ、経営を立て直せるだけの余力が残っているうち」に行うということ
    が必要となります。



   リスケを申し出るタイミング

    さて、しかし、ここでいう「余力」とは、具体的にどの程度をいうのでしょうか?

    これについても、個別のケースにより異なるので、これだとはいえませんが、次のポイントが一つの参考
    になると思います。

     ・ とりあえず、今後、半年~1年程度の期間について、資金繰りの予定を立ててみます。

       もし、コレで近いうちに資金ショートの可能性が高い人は、急いで取りかかりましょう。
       そのまま放置すれば、近いうちに倒産することはまず間違いありません。

     ・ ひょっとする危ないかな?と思った方は、ここで今後もまだ本当に事業を続けていくつもりなのかどう
      かを冷静に考えてみてください。
      もう商売はいいや、という方はリスケではなく、事業の売却や清算することを考えましょう。

      まだ続けるという人は、とりあえず金融機関に資金調達の申込みを行なって見てください。

       これで借りられた(または借りれそう)という人は、とりあえずおめでとうございます。
      これはまだ、金融機関があなたを見放していないということです。  ありがたく、借りときましょう。

      危ないと思った人のうち、借りられなかった人。
      今こそが、まさにリスケの絶好のタイミングです。



   リスケのポイント

    ここまでで、「リスケをやってみよう」と決断された方は、以下のポイントを参考にして、ぜひともがんばっ
    て成功させてください。

    リスケに重要なのは以下の点です。

     
① リスケによって経営改善ができるという根拠を、書面で具体的かつ計画的に示せること。
     ② リスケ先の金融機関が複数の場合には、そのすべてと条件変更の交渉ができること。

     ③ リスケ後は、しばらく金融機関からの支援(融資)がなくとも、商売を続けていけること。
     ④ リスケの申し出を、キチンと自分自身で金融機関へ説明できること。

      

   

     ①について

     リスケを金融機関に認めてもらうためには、「明確な方針で」、「具体的な返済計画」を、「根拠のある数
     字にもとづいて作成」し、かつこれを説明できることが必要です。

     「明確な方針」と「具体的な計画」、「根拠のある数字」のどれを欠いても、リスケを認めてもらうことはで
     きません。


     「明確な方針」と「具体的な計画」

     これについては、主に以下の点の説明が必要となります。

     ・現   状  -当初の経営計画と現状との乖離についての説明 
     ・解 決 策  -経営上の対策や修正の他、新たなプロジェクトの展開など
     ・目標数値  -3~5ケ年程度の中長期的な販売及び利益予測と返済見通し
     ・リスケ案  -以上に基づいた具体的な返済額、期間、方法についての要望


     「根拠のある数字」

     ただ単にこんなくらいなら実現できそうだという程度のものではなく、確実な数字の積み上げにもとづい
     たものであることが必要です。


     ②について

     複数の金融機関から借入れをしている場合には、1行のみについてリスケをしてもあまり効果はありま
     せん。

     
リスケを成功させるためには、「借入れをしている全ての金融機関」について「同時に」これを行
     なうことが必要です。


     また、仮に1行だけについてこれを行なおうとしようとしても、応じてもらえないことが多いので、リスケを
     する場合には、金融機関全部について根回しをしておくことが重要です。


     ③について

    リスケを行った場合には、「債務を完済するか」 もしくは 「通常の返済(リスケ前の条件での返
     済)」ができるようになるまで、新規の貸出しは行われません。


     また、リスケを行なったことにより、
           金融機関のその企業に対する格付けは、当然引き下げられます。
  
           (通常は、「要管理先」以下の区分となります。)

     当然、新規の貸出がないので、その後は相当な商売の縮小を余儀なくされるでしょう。
      (最悪の場合は、商売は「現金取引」のみで続けることなります)

     この状態がいつまで続くかは、返済計画とその後のガンバリ次第ということとなりますが、コレを乗り越
     えてこそリスケの成功があるといえます。      

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   Ⅱ 借り入れ口数の一本化


    リスケとは別に、これと同じような効果をもつものとして「複数の借入れの一本化」という方法があります。

    これは、複数本の借入れをしているために毎月の返済額の負担が重いという人にとっては、非常に効果
    的な方法です。

    例をあげれば

    A銀行から3年の期間で360万円を借りて月々10万円を返済すると同時に、同じく3年の期間で720万円
    を月々20万円ずつ返済している人がいたとします。

    この場合のこの人の返済額は、30万円/月となります。

    しかし、これでは返済の負担が重いという場合には、この2本の借入を一本にまとめて返済間を5年に伸
    ばせれば、月々の返済額は17万円程度に減らせることになります。

    これが、借入本数の一本化です。

    これは同じ金融機関に複数の借入れがなければできないことと、金融機関側にとってはリスケとさほど変
    わらない内容となるので歓迎はされませんが、一方的に返済条件の変更(減額)を申し出るリスケよりは、
    まだ、交渉の可能性は高い手段といえます。

    また、信用保証協会などでは、これを商品の一部として扱っています。
 




   Ⅲ 会社分割による債務の切り離し

    会社法の施行により、会社分割という制度ができました。

    これはどのようなものかといえば、今ある会社を事業や店舗ごとに区分して、そのうち健全な部分だけを別
    会社として存続するという手法です。

    これにより、金融機関からの債務は既存の会社に残し、資産や一部の売掛債権だけを別会社に移すという
    ことができるようになりました。

    この場合、既存の会社は清算してしまうことになるため、これにより多額の金融債務を一気に圧縮することが
    できます。

    しかし、この方法によるときは、別会社の用意や登記など一定の手続きが必要となります。
  
    とはいえ、これは合法的に債務を削減できることから、これからの事業再生の目玉として注目されています。



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