皆さんは、「総合支援資金」という制度をご存知でしょうか?
これは、新型コロナウイルスの影響による休業等により、一時的に資金が必要になった方に対して、一時的に「無利子」・「無担保・無保証」で生活資金などを貸付ける支援制度です。
ここでは、「総合支援資金」の条件や支給額、もらえない場合や「小口資金」との違いについて解説いたします。
「総合支援資金」とは?
「総合支援資金」の特徴
「総合支援資金貸付」は、失業等により日常生活全般に困難を抱えている方を対象に、必要な資金の貸付けと、相談支援をセットで行い、生活の立て直しや経済的自立を図ることを目的とした制度です。
なお、新型コロナウイルスの影響で収入の減少があれば、失業状態になくても、対象となります。
「総合支援資金」の申込先
「総合支援資金」の申込先は、居住地域の市町村社会福祉協議会となります。
ただし、市町村社会福祉協議会へ申込みがされた後、都道府県福祉協議会で最終的な審査が行われ、貸し付けの決定と送金が行われます。
「総合支援資金」の要件
対象者
新型コロナウイルスの影響を受けて、収入の減少や失業等により生活に困窮し、日常生活の維持が困難となっている世帯が対象となります。
貸付上限額
■ (二人以上世帯)月20万円以内
■ (単身世帯)月15万円以内
貸付期間
原則、3月以内
据置期間
1年以内
ただし、令和4年3月末日以前に償還が開始となる貸付については、令和4年3月末日まで据置期間が延長されます。
償還期限
10年以内
今回の特例措置では、償還時において、なお所得の減少が続く住民税非課税世帯の償還を免除することができる取扱いとなっています。
貸付利子・保証人
無利子・不要
申し込みの必要書類
「総合支援資金」の申請には、以下の書類が必要となります。
■ 借入申込書(PDF)
■ 借用書(PDF)
■ 重要事項説明書(PDF)
■ 収入の減少状況に関する申立書(PDF)
■ ⾃⽴相談⽀援機関への同意書
■ 世帯員全員の住民票
■ 振り込み用の通帳
■ 本人確認書類
「緊急小口資金」と「総合支援資金」の違い
「緊急小口資金等」との違いについて
「緊急小口資金等」と「総合支援資金貸付」とでは、以下のような違いがあります。
これによると「総合支援資金貸付」の方が借りれる金額が大きく、また、償還期限も長いことがわかります。
緊急小口資金 | 総合支援資金 | |
貸付対象者 | コロナウイルスの影響による休業等により収入の減少があり、緊急かつ一時的に生活費の貸付を必要とする世帯 | コロナウイルスの影響による失業等により収入の減少があり、緊急かつ一時的に生活に困窮している低所得者世帯 |
貸付上限 | 20万円 | 二人以上-月額20万円 単身者-月額15万円以内 (貸付期間)原則、3ヶ月以内 |
据置期間※ | 1年以内 | 1年以内 |
償還期限 | 2年以内 | 10年以内 |
貸付利子 | 無利子・保証人不要 | 無利子・保証人不要 |
振込予定期間 | 1~2週間 | 書類の受理後、3週間~1ヶ月 |
制度の併用 | 原則、可 | 原則、可 |
※ 元金の返済をしなくてもよい期間
支給額の違い
「緊急小口資金等」を申し込んだ場合に受給できる額は最大20万円となりますが、これは一回きりの一時金です。
これに対して、「総合支援資金」では、最大3ヶ月分を受給できるため、仮に二人以上の世帯がこれを申し込んだ場合には、最大20万円×3ヶ月=60万円の利用ができるということになります。
しかし、支給されるまでの時間は緊急小口資金の方が早いので、すぐに資金が必要という方はこちらの方を先に申し込んだ方がよいでしょう。
なお、コロナウイルス特例措置による無担保・無利息の融資をご希望の方は「最新!コロナ特別融資の概要と5つの特徴」をご参照ください。
その他
■ 「総合支援資金貸付」では、緊急小口資金の場合と同様に、「償還時において、なお所得の減少が続く住民税非課税世帯」とについては、債務免除を受けられることとなっています。
■ 本貸付は、生活再建資金を貸し付けるものであるため、事業用の運転資金には利用できません。
■ 収入の減少が少額であっても、それにより貸付の金額が影響されることはありません。
■ 外国人、自営業・フリーランス・個人事業主でも貸付を受けることができますが、生活保護を受給している方は対象となりません。
まとめ
◆ 「緊急小口資金等制度」には、主に休業等を要件とする「緊急小口資金」と、失業等を要件とする、「総合支援資金」の2つの制度がある。 ◆ 「緊急小口資金」は、最大20万円、最大返済期限2年の貸付制度。 ◆ 「総合支援資金」は、最大60万円(20万円×3ヶ月)、最大返済期限10年の貸付制度。 ◆ いずれの貸付制度も、無利息、保証人不要。 ◆ 償還時に住民税の非課税世帯については、償還が免除される。 |
これらの制度はコロナウイルス対策向けの限定制度なので、もし、ご利用になりたい場合は、お早めにお申し込みください。
※ こちらから電話できます。