会計事務所のため集客術 集客につながるアンケートとは?

日本政策金融公庫

どのような事業であれ、最適なビジネスアイデアを見つけるのに最も効果的なのが、「利用者の意見を聞く」ということです。

集客をしてもなかなか効果が上がらないという場合は、そもそも利用者のニーズとずれた対策を行っている可能性があります。しかし、適切なアンケートやモニター調査をすることにより、それまで気づかなかったニーズを見つけたり、それまでの対策を修正することができます。

この記事では、会計事務所に適したアンケートの組み立て方や、参考例をご紹介します。

アンケートをとる意味とは?

「アンケート」は、それまで気づかなかった利用者の意見を客観的に知ることができるため、集客を始めるにあたっては欠かせない作業であるだけでなく、それにより得られた結果は、今後のフィードバックや経営全体の改善に生かすことができます。

逆にアンケートをせずにいきなり行動してしまうと、利用者のニーズを考えない、ただ自分がほしい結果だけを訴えた内容となってしまい、宣伝広告の失敗につながります。

アンケートには、次のようなメリットがあります。

 ◆ 他人の目を通して、自分の事務所の強みやコンセプトの確認ができる。
 ◆ 実施した対策に対する評価がわかる
 ◆ 潜在的な利用者のニーズや悩みなどが把握できる。
 ◆ サービスの内容や今後についての改善点がわかる。

しかし、アンケートに関しては「やってはみたものの、いま一つ役立てられない・・・」という感想をお持ちの先生も少なくないかと思います。

しかし、それは使い方次第です。

よくあるアンケートに関する失敗で多いのが、
「とくに目的を決めずに、なんとなくしてみた」
というケースです。

しかしこれでは、アンケートを行った意味がなく、その結果についても活用できないということになってしまいます。

アンケートをするうえで大切なのは、「はじめに目的を決めて行う」ことです。

アンケートの2つの目的

アンケートには、大きく分けて次の2つの種類があります。

 1 コンセプトの確認や業務の改善点を見つけるために行うもの
 2 ホームページに掲載する宣伝材料として、セミナーなどの終了後に行うもの

まず、1の場合のアンケートについてですが、この場合には事務所のコンセプトや業務上の改善点を見つけるために行うものですから、聞くべき内容は
事務所の対応についての感想や意見
サービスの改善点や要望
などが主なものとなります。

したがって、あえて回答者の名前や住所を聞く必要はありません。

これに対して、2のセミナーの終了後に行うアンケートは、その後に参加者へメルマガを送ったり、個別相談をしてもらうためのものです。

そのため、アンケートの内容はセミナーの感想や評価以上に「氏名・住所・メールアドレス」といったその後の営業で活用できる項目を書いてもらう必要があります。

目的別によるアンケートの項目の違い

種 別

回答項目

業務改善のため サービス対する評価・改善点や要望・現在の悩みなど
セミナー開催時 氏名・住所・メールアドレス・セミナーの評価・受講の感想など

※赤字は必須項目

ただし、セミナー終了後のアンケートについては、
➀「セミナーの内容を評価するために行うのか?」
②「その後の相談につなげるために行うのか?」
③「そのセミナーの評価を宣伝として使うのか?」
などにより、多少、項目が変わってきます。

もし、➀が目的の場合には上記の項目でOKですが、②や③の場合には、その後につなげるためにセミナーの評価や受講の感想という部分が非常に重要となってきます。

なので、この場合には、できるだけよいことを書いてもらうように工夫する必要があります。

このように何のためにアンケートを取るのかにより、書いてもらうべきことが変わってきますので、目的に応じて最適な内容を準備する必要があります。

セミナーアンケートの例

 

1.このセミナーの評価は、次のうちのどれですか? 下記の1つに○をつけて下さい。

 ① 不満   ② やや不満  ③ 普通  ④ やや良い  ⑤ 良い

2.上記①~③の方に伺います。どの点を改善すればよいと思いますか?(複数回答可)

① 聞き取りやすさ  ② レジュメの内容  ③ 話し方  ④ テーマ  ⑤ 特にない
 ⑥ その他(具体的に:                     )

3.④と⑥の方に伺います。特にどの点が良かったと思いますか?(複数回答可)

 ① 話の仕方(間やテンポ)  ② レジュメの内容  ③ テーマの選び方
 ④ 内容がわかりやすい    ⑤ その他(具体に:               )

4.次に聞いてみたいと思うテーマは何でしょうか?(複数回答可)

① A     ② B   ③ C   ④ D

5.資料の分量についてはいかがだったでしょう?

① ちょうどよい   ② 少ない   ③ 多い

6.資料の中身はいかがだったでしょうか?

① 内容が濃い    ② 普通    ③内容が不十分

 

7.今回のセミナーをお聞きになった率直なご感想をお書きください。

 

ご回答、ありがとうございました。参加プレゼントを希望の方は下記事項をお書きいただくかもしくはお名刺を添付の上、ご提出ください。(ご請求いただいた方につきましては、後日、メルマガをお送りさせていただきますが、ご不要な場合には解除してください。)

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プロフィール
融資コンサル
引地 修一

119番資金調達NETの代表引地です。
創業者・中小企業経営者の方向けに、 融資の申込みや事業計画書の作成計画・経営の改善などのサポートをしています。これらに関するご質問であればたぶん90%くらいの確率で、回答できると思いますので、お気軽にご相談ください。

【主な経歴】
・2005年Ichigo(一期)行政書士事務所を開設。
・2008 「確実に公的創業融資を引き出す本」を出版。※6刷増刷中
・2008 ドリームゲート「資金調達部門」最優秀アドバイザーを受賞
・2011 「銀行格付けアップ術」出版
・2014 「飲食開業のための公的融資獲得完全マニュアル」
・2021現在、累計相談者数2,000人を突破。

【持っている資格】
行政書士、宅地建物取引主任、事業再生アドバイザー、品川区武蔵小山創業支援センター公認アドバイザー

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