これでもっと、融資を受けやすくなる!「経営改善的手法」とは?

119番資金調達NET代表の引地です。

皆さんは、
「経営改善的な視点で申し込むと融資が出やすくなる」
ということをご存知でしょうか?

事実、この視点がなければ融資の審査は難しくなりますし、その申込みも金融機関の担当者が望むものともなりません。

そこで今回は、「なぜ、融資の申込みに経営改善的な考えが必要なのか?」、「その中でも特に重要なものは何か?」ということについて解説いたします。

 

企業の借入れの99%は「赤字の穴埋め」

通常、企業では資金繰りのためと称して借入れを行いますが、結局、そのほとんどの内容は「赤字の穴埋め」です。

融資の使い道としては、この他にも
増加運転資金・・・売り上げが増えた結果、仕入れが足りなくなるための資金
つなぎ資金・・・次の支払いをするためのつなぎとしての資金
設備購入資金・・・設備を購入、更新するための資金
などといったものがあります。

しかし、増加運転資金の名目で融資を申し込めるところは、あまりありません。
設備資金についても、そうたびたび設備の購入や更新が必要なところは、ないのが普通です。

つなぎ運転資金については、仕入れや支払いのサイトにもよりますが、多くて1~2ヶ月分あれば十分で、ましてや、飲食店などの現金商売では、つなぎ資金は不要です。

 

となると、どのような名目であれ、ほとんどの借入れの実態は「赤字(これから見込まれるものも含む)分の補填」ということになります。

このようなことは、金融機関の担当者なら、すべてわかっています。

にも係わらず、融資をするのはなぜかといえば、いちいちこれらのことに突っ込んでいたのでは、融資をする先がなくなってしまうからです。特に、中小企業を基盤顧客とする地銀や信金、信組などではその傾向が強いといえます。

 

とはいえ、中身が実質的な赤字の補填ならば、融資をする側でもそれなりに確認しなければならないことがあります。

それは、
「名目はともかく、どうやって返すのか?」
ということです。

そして、それに答えるために役に立つのが、「経営改善の考え方」です。

 

赤字の穴埋めによる融資申請のキモ

経営改善とは、通常、経営が危なくなっている企業の立て直しのために行われるスキームです。

なので、まだ、健全な企業の借入れになぜ、この考え方が必要なのかと思われる方もいると思います。しかし、借入れの実態が赤字の穴埋めである以上、その基本は経営の改善が必要な企業というひとに変わりはありません。

また、経営改善計画にしろ、事業計画書にしろ、銀行が知りたいと思っていることは、いずれも共通しています。

たとえば
・なぜ、売上げが下がっているのか?
・なぜ、つなぎ資金以上の融資が必要なのか?
・その原因が販売不振であるならば、どんな対策を打てるのか?
・その計画が大丈夫といえる根拠は何か?
・経費の中身や使い方に問題はないのか?
などが、いずれの計画でも明らかにしなければならないこととなります。

 

確かに、融資を受ける際に、バカ正直に「赤字の補填のため」といえば、それだけで融資はNGとなってしまうでしょう。そのため、名目としてはつなぎのための仕入れ資金とか設備更新費用などといった、それらしいものを考える必要があります。

しかし、それあくまで名目であって、金融機関はそれをわかっているし、そのうえで彼らを納得させるために必要なものは何かといえば、それが「経営改善的な視点での計画」ということになります。

 

経営改善的な視点による申込みの例

では、具体的にどのような計画の書き方をすればよいかというと、以下のような申込みが一つの例となります。

「現在、弊社は〇〇-1の理由で資金繰りに困っており、最近の財務状況は〇〇-2となっている。しかし、今後については〇〇-3といった対策を〇年〇月-4まで行い、これにより〇〇-5のとおりの効果を見込んでいる。しかし、そのためには〇〇-6の資金が必要となるため融資をお願いしたい。」

別紙

1-経営悪化の理由   2-現在の財務的な状況  3-具体的な対策の内容
4-計画実施のスケジュール  5-売り上げ・利益の予測  6-必要な資金額

 

このように具体的な計画と数字にもとづいて申込みをする必要があります。
特にこの中で重要とにるのが、2と3の項目です。
なぜなら、融資の返済を可能にするには、現在の会社の財務状況と問題点を正確に把握し、それを改善するための対策が必要となるからです。

逆にこれがなければ、融資は難しくなるだけでなく、もし、借り入れができたとしても、相変わらずずるずると赤字の補填に充てるだけで、結局、負債を増やすだけとみられてしまいます。

 

コンサルを選ぶ時のポイント

このような計画は、本来、自社で作るべきものですが、さまざまな理由で対応できないというのであれば、外部コンサルに頼らざるを得えません。

では、その場合にどんなコンサルに依頼すべきかですが、それを考える前に、経営改善をする上でもっとも重要なものは何かおわかりでしょうか?

優れた財務分析の能力でしょうか?
それとも、銀行とアグレッシブにやりあえる交渉力でしょうか?

これらも重要なポイントではありますが、それ以上に大切なのが
「売上げを作るための企画やアドバイス力」
です。

どんな事業も売り上げがあって、はじめて利益が出ます。現状で資金繰りが厳しいというのは、そのほとんどが売り上げの減少が原因です。したがって、これを回復する道筋を立てられなければ、どんな計画もしょせんは「絵にかいた餅」ということになります。

つまり、計画の作成をコンサルに頼むのであれば、この部分に関するアドバイスができる人でないとダメというわけです。なぜなら、どんなに資金繰りをいじったところで、売上げ以外にお金を生み出す方法はないのですから。

なお、計画の中では手元資金を増やすための一環として、経費の削減や人員の整理などが必要となる場合もあります。しかし、それらは売り上げ回復の見込みが立ってから考えることで、これらをメインとした計画ではいずれ息切れしてしまいます。

とはいえ、実際の売上げ改善の方法は、その会社の状況により千差万別です。まったく同じということはありません。そのため、計画を立てるときには、その会社の現在の状況、方針、経営者の考えをもとにオーダーメイドで作っていく必要があります。

このように融資の借入れの時には、表面的な名目ばかりを考えがちですが、その内容が赤字の穴埋め的なものならば、経営改善の視点の計画でないと金融機関を納得させることはできないわけです。

119番資金調達NETでは、融資の申込み、事業計画プランの作成、経営改善などにつき、直接、その方の状況にあわせてアドバイスしています。
随時、初回の相談無料
でご利用いただけますので、お気軽にご相談ください。

 

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プロフィール
融資コンサル
引地 修一

119番資金調達NETの代表引地です。
創業者・中小企業経営者の方向けに、 融資の申込みや事業計画書の作成計画・経営の改善などのサポートをしています。これらに関するご質問であればたぶん90%くらいの確率で、回答できると思いますので、お気軽にご相談ください。

【主な経歴】
・2005年Ichigo(一期)行政書士事務所を開設。
・2008 「確実に公的創業融資を引き出す本」を出版。※6刷増刷中
・2008 ドリームゲート「資金調達部門」最優秀アドバイザーを受賞
・2011 「銀行格付けアップ術」出版
・2014 「飲食開業のための公的融資獲得完全マニュアル」
・2021現在、累計相談者数2,000人を突破。

【持っている資格】
行政書士、宅地建物取引主任、事業再生アドバイザー、品川区武蔵小山創業支援センター公認アドバイザー

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